現代のセラピストたち。
普段、限られた一つのやり方のみでセラピー活動をしているケースは実はまれです。
むしろいくつもの形を組み合わせたり個々に独立させて取り組むことを通してセラピストライフを紡いでいます。
セラピストがいくつもの活動をすることを経済的な側面だけで捉えがちですが実際はそれだけではありません。
自身が伝えたい、また提供したいセラピーが求められるシーンや対象に合わせたカタチの一つとしてそれらがあり、
事例やロールモデルが少ない中でそのために試行錯誤を繰り返しながら積み上げてきたというのが本当のところです。
僕が日本中の個々で活動するセラピストたちにお願いをしてお話を聞かせていただいているのは。
今、どんなセラピーを、そしてどんなカタチでセラピーを受けることをクライアントは求めているのか?を一旦浮き上がらせたいとの想いからです。
セラピストは普段目の前のクライアントに対しておこなう様々なセラピーをすべてオープンにすることなどはしません。
また一つひとつの事例は個々の状況環境ゆえのものでもあります。ただ、
これらの一人ひとりが積み上げてきたものを一つひとつ積み上げていくことで見えてくるものがあるのです。
これからのセラピストが。活動するフィールドや目指していく方向性に対しても。
また、現に活動するセラピストたちの新たな形に対しても。
セラピストの活動ひとつひとつは大きな視点で見れば小さな点であっても。実はその塊こそが社会における大きなうねりともなる。
そのことで何が見えてくるのか?
それはセラピストが必要とされる社会である以上、この社会がどんなことをセラピストに求めているのか?をなにより僕が知りたいからです。(文責:谷口晋一)