自宅でのサロンワークの他に、カフェでの施術、お客さまのお宅への出張セラピー、行政からの委託事業、法人先への出張施術、企業アドバイザー、製品開発など様々な分野で活動している中川めぐみさんを紹介します。
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市が公募した生涯教育の講師に申し込んで
中川さんは、行政が主催する事業のなかで、一般の方に向けたの講座、ワークショップの講師を長く務めています。
講座活動は平均して、年間に延べ20回以上。対象は、市町村主催の講座、教育機関(幼稚園、小学校、中学校)のPTAや教員組合他、独自のコミュニティーなど。アロマクラフト製作、リフレクソロジーやハンドセルフケアのような、生活に取り入れられるセラピーを教えています。
元々は12年前にさかのぼります。
地域にて広く知られていないセラピーや中川さん自身の活動をより知って欲しいとある市が公募した生涯教育の講師募集に申し込んだことでした。
申し込み後に書類審査と面接があり、採用されることとなります。
この講師活動が認められ、また、その次の生涯学習講師データベースに登録したことから、その後、幼稚園や小学校、中学校のPTA、教職員組合などに、講習会開催の要望が広がっていったそうです。
実際の講座活動がどのようなものなのかを伺うと、1対1のセラピーと違い複数人(最大100名)に向けてすることが多いため、準備がとても大変であり、サポートしてくれる仲間やコネクションが必要である、とのお答えでした。
自分に求められていることを知っておくことから
今後、このような活動を始めたいと考えているセラピストたちに向けた、アドバイスを聞きました。すると、自分が関わる事業(例えば生涯学習)の仕組みを、事前にしっかりと理解しておくこと。
そして、その事業の中で、自分に求められていることを把握しておくこと。それが重要なのだと、中川さんは教えてくれました。
講座を依頼された場合は、開催日時(季節、平日または土日かどうか、時間帯など)や講座回数、材料費予算、集めたい受講生層、講座内容の希望をよく伺い、その上で企画提案する必要があります。
例えば、同年道内に同じ市内の小学校から複数の依頼があったとしても、そのニーズ等によって、各校の講座内容が全て違うものになることも、よくあるそうです。
また、講師活動が自身の子どもがきっかけである場合について、注意点を挙げてくれました。
PTAや教育事業で講習会を始めるきっかけとして、「自分の子供が通っている学校や保育園」を想定されることが多いと思います。
しかし、保護者間の公平性の観点から、子供がその学校の児童、生徒の場合は意外と依頼につながらないことも多く、また自分の子供が通う数年間だけの関係になってしまいがちで、継続的な活動にならないことがあるのです。
中川さんの場合は、ご自分のお子さんの隣接学区以遠から講師依頼を受けていますが、前年度役員の方からの引き継ぎ(推薦)や、地区のPTA役員協議会での各校間の情報交換などを通じて、継続的な活動につながっているのでは、とのことです。
中川さんが継続して活動ができているのは、企画の段階から主催者側の担当者とのコミュニケーションを大切にしてきたことに加え、依頼をされた場(生涯学習やPTAなど)で「どういった学びが今求められているのか」を常に考察し、提案し続けてきた結果だといえます。
つまり、講座主催者の意図や要望をよく理解し、積極的にそれに応えようとする姿勢がセラピストには問われるのではないでしょうか。
校長からのメッセージ
行政が主催する講座などの講師料は、1回8,000円程度と決して高いものではありません。
しかし、セラピーに興味を持つ方たちとの接点を得られることは、セラピストとしての活動を大きく広げるきっかけとなります。
たとえば、講座の受講者が継続して学びたいという思いから独自のコミュニティーを作って講師として呼んでくださるということもあるようです。
また、講習会受講者がサロンのお客様となったり、中川さん主催講座の受講生となることもあるそうです。
講習会で出会う方たちから得られる生の声は、その時々で世間でも求められている物事(=ニーズ)を反映している可能性が高いでしょう。
そのニーズに応えられるように工夫し、新しい提案をしていくことは、セラピストとしての成長ともなります。
行政が主催の講座での活動は決して収益性は高くはありませんが、次につながる働き方として、セラピストライフを支えるものになる可能性も秘めているのです。
リラックス&ヒーリングルーム プランニング Green Garden
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