全般的かつ世間的な“ショックな常態”から個々人が各々の生活のリズムを整えていく時期に入り、
そしてそれは“新たな常態”(ニューノーマル)として社会的に移行していく。
生活環境や社会の仕組みのいくつかは変わるでしょうし、
セラピストにとってもサロンや教室、スクールなど取り巻く環境も変わっていくものがあるでしょう。
その環境変化に応じてセラピストたちも徐々に各々の活動に特徴が出てきました。
こんなときにこそ。
セラピストに求められるものがなにか?と言えば。
僕はシンプルに、想像するチカラだと思っています。
実は大きな環境変化のない平常時、想像するチカラはそんなに求められません。
それができている人や普遍化された道筋を辿れば良いのですから。
ですが今この時期(時代、状況)において。正解は誰もわかりません。
だからこそ正解を持っていそうな人や道筋をそれこそ必死に探すのではなく。
まずは自分で想像してみる。たとえば、
今まで関わってきたクライアントに対して。
セラピーライフを今後どう捉えていくのか?
そのために何を求めるようになるのか?
セラピストとしてできることと、できないことは何か?
たとえばセラピーを学ぶ生徒に対して。
どうしてセラピーを習得し、そのセラピーはその生徒にとって何をもたらすのか?
その先にいるクライアントは誰なのか?そこで何を求められるのか?
育成者として今できること、しないことは何か?
それらが個々の行動の指針となりすべては、
自分で想像するチカラ。からなのです。
セラピストがクライアントに対峙したときに、そのクライアントを想像できていなければその後の関係構築が難しいように。
ショックな常態から新たな常態に社会が移行する中で、私たちは想像することをやめてはいけません。
今変えるということは、正解者の後ではなく自身の想像の先にしかないと僕は考えています。
もちろんなにか得体のしれないような変化をしなくちゃいけないわけでは、まったくなく。
なにを変えずになにを変えるのか?
それは自身の手で小さな種が撒かれていくシンプルな姿なのです。(文責:谷口晋一)