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松下美穂さんのセラピストライフ〜教室運営セラピスト

2021/07/23
松下美穂さんのセラピストライフ〜教室運営セラピスト

徳島県徳島市を中心にクリスタルカラーセッションと、自然由来の石けんやハーブコスメの教室運営、イベント出店活動をしている松下美穂さんのセラピストライフをご紹介します。

 

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 松下さんは、自然素材の手作り石けんや、ハーブコスメ作りの教室を自宅で行っています。


この教室はスタートしてから6年になり、多いときには週3、4日開講。徳島を中心として、香川県や兵庫県などの近隣からも生徒が集まります。

自らの経験から教室を始めたけれど

 もともと彼女は自分の肌が弱かったことから、自然由来の石けんや化粧品を手作りしていたそうです。そんな経験から自宅で教室を始めるようになります。


「昔から手に職を付けたいと思っていました。それにナチュラルなものを扱うのが好きで、何かを作るのが好きだったこともあって、自宅で教室をするなら一生できるかな、と」(松下さん談)


 家族の理解もあり、最初はハーブティーのブレンドやハーブ素材のクラフト教室からスタート。


後に手作り石けん教室など、活動の幅を徐々に広げていき、これまで100名以上の生徒が参加しています。

 

 実は教室を始めた頃はなかなか生徒が集まらなかったそうです。イベント出店でのチラシ配りであったり、HPやSNSを通して教室のことを発信するなど、知ってもらう努力を続けたそうです。


 また、教室を続けて来られたことには、メディアに取り上げられたことも大きかったといいます。


 最初のきっかけは、個人事業や中小企業の相談に乗ってくれる地元の「よろず支援」にアドバイスを求めたことでした。


松下さんは取り扱う商品などについて相談していたこともあり、教室についても徳島新聞など地元のメディアにつなげてもらえたのです。

 

 その後、雑誌への商品の掲載依頼をしたり、WEB上の情報サイトにもサロンの紹介をしてもらうなど露出を増やしていって、じわりじわりと認知されるようになっていきました。


 松下さんご自身で「あれもこれもしたいタイプ」と話していましたが、ハーブ教室から派生した石けん教室にもっとも参加者が集まったのだそうです。


自分1人では何もできなかったけど

 これから教室運営をしたいと考えているセラピストたちへアドバイスを求めたところ、松下さんは「あきらめないこと。必ず救いがある」と話してくれました。


 彼女は自分を振り返って、「自分1人では何もできなかったけど、周りの人から力をもらえた」と言います。イベント出店を次々と誘ってもらえて、たくさんの人と出会ってこれたことがモチベーションを保つ助けになったのです。


「自分1人だったら、しょげていたと思います。でも、周りの人に助けてもらった。それに、せっかく好きなことを仕事にしているのだから、諦めたくなかった。」(松下さん談)

 

 教室を続けていくために必要なことを聞くと、「教える内容に関することだけでなく、生徒や周りの人とのコミニケーション力など、あらゆる面において、スキルアップは常に必要だと思います」と話してくれました。


また、これからの方向性については、「オンライン化」を上げてくれました。


 松下さんはコロナ渦以前から時代に応じた対応としてオンライン化が必要だと考えていたそうですが、地域を超えて参加者を集められることに新しい可能性を感じているようです。


校長からのメッセージ

 セラピストが教室運営をする際に大切なのは、「そこで学ぶのはどんな人か?」について、明確にしておくことです。


 松下さんは、「一般の方に自然由来のものを気軽に日常に取り入れてほしい」という思いから教室を運営していますので、目線を合わせた提供の仕方をしています。


 また、参加費についても2時間5,500円(材料費込み)ほどにするなど、一般の方が繰り返し参加できる程度に抑えています。


 クラフト教室の場合、参加費に材料費が含まれるので、収益率の高い仕事にはなりにくいものです。


 さらに松下さんのように石けんを作るとなると、苛性ソーダなどの取扱注意なものを扱う必要があり、人数を増えるほどに気を抜くことができません。


 やはり好きな分野であり、求める人がいるからこそ続けられるスタイルなのだと思います。

 

 さて、教室運営を続けるために大事なこととして松下さんは、「人とつながりがあること」とともに、「常にインプットしながら、アウトプットしていくこと」を語ってくれました。


 そうした環境や状況に自分を置くことは、孤独にならないためにも重要なことだろうと思います。

 

 たとえば、SNS上にたくさんの知り合いがいても、他の人の投稿を読む(インプット)だけを続けていては、やがて「自分だけ取り残されている」ような気がして苦しくなっていくものです。


 反対に内容の薄い投稿(アウトプット)を連発するあまりに飽きられて放置状態になれば、SNSという「つながるためのツール」がかえって孤独感を増す装置になってしまうのです。


特に、現在の社会状況では、インプットとアウトプットのバランスに苦しんでいるセラピストも多いのではないかと思います。


 自分の希望を話すとともに、周囲の意見を聞いて取り入れる。松下さんはこれを自然に行ってきたからこそ今の教室運営が可能となっているのではないでしょうか。


Herb・Room leaf